あなたには何が出来るの?
「何が出来るの?」
就職の面接、仕事上では聴かれる質問。会社からすれば上でもちろん相手の出来る事を知りたいと思うのは当たり前だが、値踏みされてるようであんまり好きじゃない。
私はそれ以外に2度、問いかけられたことがある。
1つめはフェスのボランティアをした時。仲良くなった男性に「何が出来るの?何が得意なの?」と質問された。そのフェスに参加する客層はアウトドア系の中でも、自然農とか環境問題とかそういうことに関心がある人が多かった。そして特徴としてコレだ!という特技を持っている人が多く、彼もそうだった。
当時私はデザイン系の大学に通っていたが、周りとのコミュニケーションが下手で留年し、逃げ道を探すように色々な所へ出掛けていた。
「何が出来るの?」
と問いかけられた時、何も答えられない自分。
あれ、私って何も得意な事がないんだ
。
その時実感した。
2つめは大学時代のアルバイト先のカフェで。アルバイトを始めて日の浅い頃、「何が出来るの?」と言われた。
1つめの彼は興味からきた質問であるけど、こっちは能力を求められている、仕事の時と同じような問いかけ。
ここでもアルバイトしていた他の人は皆、何かしら得意なことを持っていた。
その時の私はフェスの時から2年くらい経っていたけど、相変わらず言葉に詰まった。
親でもない友達でもない、世間から見た自分は何者なのか。1人 対 1人 で面と向かって、人間性や能力を見られている気がして、居心地が悪かった。
何が出来るの?
今までそう求められた時、それは絵が上手いとか、料理が得意とか、ダンス、楽器が出来るとか、形あるものが得意であることを指すと思っていた。
その考えが変わったのは就活の時。
ハローワークのセミナーで、ポータブルスキル、テクニカルスキルなんていう言葉を耳にして、安堵した。
得意なこと=モノを生み出す仕事
今まで私は得意なこと=テクニカルスキルだけだと思っていたけど、実際は目に見えないスキルも沢山あるらしい。
もちろんモノを生み出せることは素晴らしいが、自分で目標設定し達成するのが得意、知らない人とすぐに打ち解けられる、人に指示を出すのが上手い、問いを見つけられる、目に見えないけどどれもスキルだ。
かっこよく言ってみたはいいけど、自分は恥ずかしながら未だ自分にはこれが出来る!と胸を張って言えるものがない。
とりあえず2回目更新した自分におめでとう乾杯。